- 1. DXコンサル案件とは?
- 1.1 仕事内容
- 1.2 案件単価
- 1.3 業界の動向
- 1.4 案件の一例
- 2. DXコンサル案件の仕事を獲得するメリット・デメリット
- 2.1 メリット:デジタルの最前線でコンサルスキルを磨ける
- 2.2 デメリット:デジタルだけでなくビジネスの理解が必要
- 3. DXコンサル案件を獲得するポイント
- 3.1 案件紹介エージェントを利用する
- 3.2 自分のスキル・経験にマッチした案件を選ぶ
- 3.3 コンサルプロセスと再現性をアピールする
- 4. DXコンサル案件でアピールできるスキル・経験
- 4.1 システムエンジニア
- 4.2 データサイエンス
- 4.3 BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)
- 4.4 プロジェクトマネジメント
- 4.5 AI、ブロックチェーンなどの先端技術
- 4.6 UI/UXの理解
- 5. まとめ
DXコンサル案件は近年、フリーランスコンサルタントに人気のある案件です。最新のIT技術を扱えるケースが多く、コンサルタントのスキルアップの場としても重宝されています。
そこで本記事では、DXフリーコンサル案件について、メリットやデメリット、獲得するポイントなどを解説します。
DXコンサル案件とは?
DXコンサル案件の仕事内容や、案件単価などについて解説します。
仕事内容
DXコンサル案件の仕事内容は、主にIT戦略の立案、導入サポートが中心です。加えて、顧客のビジネス戦略をサポートするケースもあります。
<DX案件の主な仕事内容>
・新しいIT戦略の立案
・IT製品の選定・導入をサポート
・クラウド環境の構築サポート
・ITに対応した組織体制の提案
・新しいビジネスモデルの提案
・顧客チームとプロジェクトを伴走
DXコンサル案件は、単純なIT導入コンサルとは異なり、顧客のビジネスモデルに変革を起こすところまでが仕事です。案件レベルが高く、幅広いスキルが求められます。
案件単価
DXコンサル案件は、他のコンサル案件と比較すると、案件単価が高めに設定されています。
Strategy Consultant Bank(SCB)に登録されているDXコンサル案件(一般のIT案件を含む)を調査したところ、平均単価は139.4万円でした(2023年9月時点)。

約1/4のDXコンサル案件が150〜220万円の報酬を設定しており、比較的高単価な案件が多いことがわかります。
業界の動向
Strategy Consultant Bank(SCB)に登録されているDXコンサル案件の、業界動向を調査しました。

「その他」を除くと、最も多かったのは「情報・通信・テクノロジー」、次いで「製造業」「金融」です。
案件の一例
Strategy Consultant Bank(SCB)に実際に掲載されている、DXコンサル案件を一部ご紹介します。
1. DX・AIコンサルタント
- 単価:応相談
- 稼働率:100%
- 業種:その他
- 勤務地:基本リモート
- 案件概要:クライアントのDX推進に向け、経営陣とのリレーション構築からDX戦略の策定、事業変革のロードマップ設計までを担当。実行フェーズではPMや技術チームと連携しプロジェクトを推進。
DX戦略の上流工程に関わる案件。経営陣とのコミュニケーション能力が重要。
AIやデジタル技術を活用した経営戦略に関与できるため、デジタル×ビジネスの経験を活かしたい方に最適。
2. DXを推進する組織の業務支援全般
- 単価:140〜170万円
- 稼働率:100%
- 業種:その他
- 勤務地:基本リモート(週1〜2回の出社あり)
- 案件概要:複数のシステム刷新・海外SaaS導入プロジェクトが同時進行する中、DX推進室の一員としてプロジェクトの管理・推進を担当。
DX推進部門のバックアップ役として、幅広いプロジェクトに関与できるポジション。
リモートワーク可能ながら、ある程度の出社も求められるため、柔軟な対応力が求められる案件。
3. DX戦略における構想支援
- 単価:160〜170万円
- 稼働率:100%
- 業種:情報・通信・テクノロジー
- 勤務地:常駐(詳細勤務地は非公開)
- 案件概要:各部署のDX方針や課題に対し、ソリューション提供やアイデア創出を行い、概念実証(PoC)までを実施。
構想策定からPoC(概念実証)までの一連のプロセスを支援する案件。
アイデアを形にする能力が求められるため、課題解決型のコンサルティングスキルが重要。
4. 社員向けDXリテラシー向上プログラムの企画推進
- 単価:120〜130万円
- 稼働率:70%
- 業種:インフラ・エネルギー
- 勤務地:フルリモート(研修当日のみ都内オフィス出社)
- 案件概要:クライアントのPMO事務局と連携し、DXリテラシー向上を目的としたプログラムの企画・実行・ベンダー選定・ドキュメント作成などを担当。
社内のDX浸透を目的とした研修やプログラムの企画運営がメインの案件。
DXの推進は技術面だけでなく、組織の理解と教育も鍵。研修プログラムの設計・運営経験が活かせる。
各案件の詳細や、その他のDXコンサル案件は、Strategy Consultant Bank(SCB)の案件一覧ページにてご確認ください。
ITのフリーコンサル案件一覧 - フリーコンサルタントの案件紹介ならSCB
DXコンサル案件の仕事を獲得するメリット・デメリット
DXコンサル案件を獲得する、メリットとデメリットを解説します。
メリット:デジタルの最前線でコンサルスキルを磨ける
DX(デジタルトランスフォーメーション)は現在、さまざまな業界でトレンドワードになっています。
デジタルトランスフォーメーションとは、最新のデジタル技術を用いて、商品やサービス、組織、ビジネスモデルに変革を起こす活動です。
DXコンサル案件を獲得すれば、デジタルの最前線で、コンサルスキルを磨くことができます。IT導入のコンサルを行っているフリーランスコンサルタントなら、コンサルタントとしてステップアップできるのが大きな魅力です。
デメリット:デジタルだけでなくビジネスの理解が必要
DXは単なるIT導入コンサルとは異なるため、デジタルだけでなく、ビジネスに対する理解も欠かせません。とくに、顧客のビジネスモデルの理解、ベストプラクティスの提案、ビジネスモデルの再構築といったスキルが必要です。
IT企業に勤めていたフリーランスコンサルタントの中で、経営にも携わっていた方は、その経験を活かせる可能性が高いでしょう。
DXコンサル案件を獲得するポイント
DXコンサル案件を獲得するには、以下に紹介する3つのポイントを意識してみてください。
案件紹介エージェントを利用する
DXコンサル案件を獲得するためには、まず、案件紹介エージェントを利用するのがおすすめです。案件紹介エージェントには、さまざまなコンサル案件が登録されており、DXコンサル案件も多数掲載されています。
サービス事業者による案件獲得サポートもあるため、DXコンサル案件を効率よく獲得したいなら、案件紹介エージェントに登録してみましょう。
自分のスキル・経験にマッチした案件を選ぶ
DXコンサル案件は、デジタル技術を扱うケースが多いため、スキル・経験がピンポイントに求められるのが一般的です。そのため、自分のスキル・経験にマッチした案件を選ばなければいけません。
さまざまなDXコンサル案件に触れるほど、自分に合った案件が見つかりやすいので、やはり案件紹介エージェントへの登録をおすすめします。
コンサルプロセスと再現性をアピールする
DXコンサルを獲得するために、先方の担当者と商談する際は、コンサルの実績(結果)ではなくプロセスとその再現性をアピールしてください。
DXの形は企業によってさまざまなので、実績を強くアピールするよりも、そこに至るまでの流れと再現性で説得した方が刺さりやすくなります。
とくに、「ビジネスモデルの変革」にかかわる部分は担当者が強く興味を惹かれる部分なので、プロセスと再現性を積極的にアピールしましょう。
DXコンサル案件でアピールできるスキル・経験
最後に、DXコンサル案件で有利にはたらくスキル・経験を紹介します。
システムエンジニア
DXコンサルではデジタル技術や、IT製品を扱う案件が多いため、システムエンジニアの経験を活かせます。ただし、システムエンジニア視点ではなく、「顧客のビジネス視点」でデジタル技術・IT製品の提案ができるかどうかが重要です。
データサイエンス
DXでビジネスモデルなどの変革を推進するにあたっては、データ分析が鍵になります。データサイエンスのスキル・経験を持っている方は、その点を積極的にアピールしましょう。データを起点とした「データドリブンなコンサル」は、多くの企業に重宝されています。
BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)
既存のビジネスプロセスを再設計するBPRのスキル・経験があれば、DXコンサル案件で強くアピールできます。BPRはビジネスプロセスを再設計するだけでなく、必ずといっていいほど、新しいIT製品を導入します。DXに非常に近いスキルを求められるため、実績として高く評価されるでしょう。
プロジェクトマネジメント
プロジェクトマネジメントのスキル・経験は、有利であるというよりは、ほとんど必須だと言っていいでしょう。DXコンサルはクライアント企業の経営層に近いところで仕事をし、PM(プロジェクト・マネージャー)としての仕事を任されることが多いためです。
AI、ブロックチェーンなどの先端技術
AIやブロックチェーンといった先端技術を持っている人は、「より高度なDXを実現してくれる」と期待が集まります。ただし、単に先端技術を持っているだけでなく、それらの技術をビジネスにつなげられるかどうかが重要です。
UI/UXの理解
UI/UXに対して深い理解があるフリーランスコンサルタントは、常にエンドユーザーを意識しながら、DXを推進できます。UI/UXは経験がなくても知識として吸収できるため、スキル・経験がない方は、事前の学習をおすすめします。
まとめ
DXコンサルは、IT導入コンサルタントのステップアップ案件として最適です。より高いレベルを要求されますが、DXコンサルで成果を出せれば、さまざまな企業からオファーされる可能性があります。
初めてDXコンサル案件にチャレンジする方は、まずは案件紹介エージェントに登録し、アドバイザーのサポートを受けてみてください。スキル・経験の棚卸しや、アピールポイントを整理して、DXコンサル案件獲得に向けて前進していきましょう。