- 1. 戦略コンサルとは
- 2. 戦略コンサルの年収
- 3. 戦略コンサルに求められるスキル
- 3.1 論理的思考力
- 3.2 コミュニケーションスキル
- 3.3 課題解決能力
- 3.4 専門分野の深く広い知識
- 3.5 マネジメント能力
- 4. 戦略コンサルタントのキャリア
- 4.1 経験やスキルを活かしてフリーコンサルタントとして独立
- 4.2 他ファームへの転職
- 4.3 スタートアップ企業へ参画・起業
- 5. 戦略コンサルタントのやりがい
- 5.1 経営課題など上流領域で難易度の高い経験を積むことができる
- 5.2 幅広い領域の業務に触れることができる
- 6. 戦略コンサルタントの注意点
- 6.1 戦略コンサルタントは激務になることが多い
- 6.2 常に成長が求められる
- 6.3 企業経営が左右されるプレッシャーやストレスを抱えがち
- 7. 戦略コンサルティングのプロジェクト事例
- 8. 戦略コンサルタントを目指す方におすすめの資格
- 8.1 中小企業診断士
- 8.2 公認会計士
- 8.3 MBA
- 9. まとめ
「戦略コンサルは、具体的に何をするのだろう」
「戦略コンサルで必要なスキルや案件の詳細を知りたい」とお考えの方へ。
企業の経営における課題解決をサポートする「戦略コンサル」は、経営をはじめ幅広い業務に関わることができるポジションです。
だからこそ求められるスキルや経験のレベルは高く、平均年収も他の業界に比べると圧倒的に高水準となっています。
この記事では戦略コンサルを目指している方に向けて、求められるスキルや実際の案件、あると強みになる資格などを解説します。
弊社Strategy Consultant Bankで実際に公開している案件も事例としてご紹介しますので、戦略コンサルへのキャリアチェンジを考えている方はぜひ最後までお読みください。
戦略コンサルとは
戦略コンサルタントとは、企業の経営層が抱える経営課題の解決が主な役割です。
企業の経営層を相手として、経営戦略や事業戦略といった領域のコンサルティングを行う仕事です。
戦略コンサルは中長期的な経営目標や事業戦略を立案したり、既存事業の成長戦略を策定したり、新規事業の立ち上げをサポートしたりと、まさに会社の“今後”を担うかじ取りの役割を担います。
戦略コンサルの具体的な業務としては、中長期的な戦略の立案、マーケティング戦略の策定、新規事業の立案、M&Aなどが挙げられます。
戦略コンサルの年収
戦略コンサルタントの平均的な年収は、以下の通りです。
- アナリスト(20代)…500~1,200万円
- コンサルタント(20~30代)…900~1,500万円
- マネージャー(30代~40代)…1,400~2,000万円
- パートナー(40代以上)…2,500万円以上
戦略コンサルティングのファームはほとんどが成果主義です。
そのため、20代で年収1,000万円を超えている人も少なくありません。
コンサルティングファームによって平均給与は異なりますが、基本給は役職に応じてレンジが決められているケースが多いです。
それにプラスして、プロジェクトの成果や業績連動型のボーナスが支給されます。
上記の通り、コンサルティング業界は他の業界と比べると大変高い給与水準が特徴です。
その分求められるものが高かったり激務だったりといった面がありますが、大きなモチベーションにつながります。
戦略コンサルに求められるスキル
戦略コンサルにはさまざまなスキルを高いレベルで求められますが、中でも特に重視されるのは以下のスキルです。
- 論理的思考力
- コミュニケーションスキル
- 課題解決能力
- 専門分野の深く広い知識
- マネジメント能力
それぞれについて、順番に解説します。
論理的思考力
戦略コンサルに不可欠なスキルといえば、やはり論理的思考力です。
クライアント企業の経営課題をヒアリングして「何が問題なのか」を仮説を立てて考え、論理的に導き出さなければなりません。
論理的思考力が乏しいと感情や直感に頼ることになりますが、それではクライアントを納得させることはできません。
筋道の立たない説明が目立てば、すぐにコンサルとしての信用を失います。
そのため論理的思考力が高い戦略コンサルは、それだけで1つの付加価値となり得ます。
コミュニケーションスキル
戦略コンサルは、クライアントや社内のチームメンバーと常にコミュニケーションを取り連携しながら業務を進めます。
経営者や経営陣はハイクラスの人材で、そのような人と経営や戦略について議論するためには、知識だけでなくコミュニケーションスキルも欠かせません。
ファームにおける戦略コンサルの採用面接でも、コミュニケーションスキルはかならずチェックされています。
限られた時間内で相手の懐に入り込み端的に意思疎通をするという高度なコミュニケーションスキルは、戦略コンサルの大きな武器です。
課題解決能力
クライアント企業がコンサルタントに求めていることは、「自社の課題を解決すること」です。
だからこそ、戦略コンサルタントにも高い課題解決能力が求められます。
クライアントの課題を聞いて本質となる原因の究明や目標設定、効率的な対応策を立案し、課題解決へと導くのがコンサルタントの大きな役割です。
企業の課題はどれも大きく、中長期的な戦略を策定するなどして、じっくり課題と向き合い続ける必要があります。
専門分野の深く広い知識
クライアント企業は、コンサルタントに専門家としての役割を求めています。
コンサルティングのフィーは案件によってさまざまですが、どれも決して安くはありません。
だからこそ、戦略コンサルにはその分野においてプロフェッショナルとしての広い知識が必要です。
新しい分野、未経験の領域に挑戦する時は、戦略コンサルとして膨大な情報収集や勉強が必要となります。
その時は大変かもしれませんが、スキルや知識が自分の糧となり、仕事の幅を広げることができます。
マネジメント能力
戦略コンサルタントの業務はプロジェクトとしてチームを組み、短時間で結果を出さなければなりません。
コンサルタントはスケジュール管理やタスクの優先順位の判断、問題発生時の対応といった高いマネジメント能力も必要です。
時にはクライアント企業から無理な要求があったり、トラブルなどでスケジュール通りに進まなかったりすることもあります。
そのようなイレギュラーが発生した時こそ、柔軟に対応できるマネジメント能力が必要です。

戦略コンサルタントのキャリア
戦略コンサルタントのキャリアパスとして、以下3つが挙げられます。
- 経験やスキルを活かしたフリーコンサルタントとして独立
- 他ファームへの転職
- スタートアップ企業へ参画・起業
それぞれについて、順番に解説します。
経験やスキルを活かしてフリーコンサルタントとして独立
コンサルタントとしてファームである程度の経験を積んでいる方なら、フリーコンサルとして独立がおすすめです。
ファームに縛られず自由に働くことができ、クライアント企業との関わり方や案件も自分で決めることができます。
フリーコンサルとして独立したら、案件獲得から自分で行わなければなりません。
ビジネスでの人脈が少ない方は不安を抱くかもしれませんが、今ではフリーコンサル向けに案件マッチングサービスが増えており、エージェントが案件を紹介してくれるサービスも増えています。
弊社Strategy Consultant Bank(SCB)もフリーコンサルの方向けに案件をご紹介しております。
後ほど具体的な案件例をご紹介しますので、ぜひ参考になさってください。
他ファームへの転職
今のファームで限界を感じているコンサルタントは、他ファームに転職するケースも多いものです。
今より待遇が良いファームや憧れていたファームに挑戦する方もいて、今後もコンサルタントとして活躍したい方には向いているでしょう。
スタートアップ企業へ参画・起業
戦略コンサルタントの方は、その経験を評価されスタートアップ企業の立ち上げに参画する方も多くいます。
またご自分のビジョンを実現するために、自ら起業するというケースも多いものです。
戦略コンサルタントのやりがい
戦略コンサルタントのやりがいとして、以下の2つが挙げられます。
- 経営課題など上流領域での経験を積むことができる
- 幅広い領域の業務に触れることができる
それぞれについて、順番に解説します。
経営課題など上流領域で難易度の高い経験を積むことができる
戦略コンサルタントとは、会社の経営課題や新規・既存事業の見直しや策定といった経営に近い分野に深く関わる業務です。
どのような仕事も大変さややりがいがありますが、雇用されていない企業の経営の一端を担うという仕事はそう多くありません。
責任やプレッシャーが大きく、その企業の存続を左右するほどの課題解決に取り組むという難易度の高い業務はやりがいも十分です。
戦略コンサルタントはチームで働くことが多く、それぞれの分野におけるプロフェッショナルと肩を並べて仕事します。
その環境からコンサルタント自身が受ける刺激も大きく、ご自身の財産となるような経験を積むことができます。
幅広い領域の業務に触れることができる
戦略コンサルティングは、幅広い業務に触れることで自身の知見を深めることができます。
「色々な仕事に関わってみたい」と考える方にとって、この点は大きな魅力です。
戦略コンサルは企業の経営層が抱えている課題解決に取り組むため、課題の難易度はとても高いです。
その分関わる領域は幅が広く、一定の枠内に留まるということはありません。
戦略コンサルティングは、大抵1つあたり3カ月前後でプロジェクトがクローズします。
そしてまた別のプロジェクトが始まり業務が進んでいくので、プロジェクトに参画するほどに新しい仕事に触れることができます。
戦略コンサルタントの注意点
魅力の大きい戦略コンサルタントという仕事ですが、以下の3つの注意点があります。
- 戦略コンサルタントは激務になることが多い
- 常に成長が求められる
- 企業経営が左右されるプレッシャーやストレスを抱えがち
それぞれについて、順番に解説します。
戦略コンサルタントは激務になることが多い
コンサルティング業界は全体的にハードワークの傾向があります。
これはほとんどのファームが成果主義であり、タイトなスケジュールの中で高い成果を求められることが主な原因です。
コンサルタントは早朝から最新の情報収集をすることが多く、クライアントへのプレゼン資料の作成などにも多くの時間が必要です。
自分の未経験の分野や領域であれば、ハードワークの傍らで知識も習得しなければなりません。
ファームが裁量労働制を採用していると残業代が固定給に含まれているケースが多く、この場合残業代は支給されません。
プロジェクトが終わると業務は落ち着くことが多いですが、コンサルタントは心身共にタフさが求められます。
常に成長が求められる
戦略コンサルタントは、業界や産業、世の中の情勢について常に最新の知識を持っておかなければなりません。
経営者層に頼られる立場ですから生半可な知識では通用せず、何年コンサルタントをしていてもスキルアップの姿勢が求められます。
企業経営が左右されるプレッシャーやストレスを抱えがち
戦略コンサルタントは、課題を抱えているクライアント企業のかじ取りを担っています。
クライアントの経営方針を変えるなど重大な判断を行うことも多く、「プロジェクトは必ず成功させなければならない」という大きなプレッシャーがのしかかります。
もちろんプロジェクトが成功すれば、ファームからもクライアントからも大きな評価を得ることができます。
しかし失敗すればクライアントは多大なコストや時間をロスすることとなり、コンサルタントはプレッシャーを感じてしまうものです。
戦略コンサルティングのプロジェクト事例
弊社Strategy Consultant Bank(SCB)では、フリーコンサルタントの方に向けて、戦略・業務案件を中心にさまざまな案件をご紹介しています。
今回は、案件の実例として以下3件のプロジェクトの詳細をご紹介します。
- インバウンド需要取り組み戦略策定・実行支援
- 事業ポートフォリオ戦略策定支援
- 大手SIer_サステナブル経営に関わる戦略検討・実行支援
※案件のご紹介状況は日々変化しており、ご紹介するものと全く同じ条件の案件をご紹介できるとは限りません。
- 単価:~200万円
- 稼働率:100%
- 業種:その他
- 勤務地:基本リモート
- 案件概要:
インバウンド需要の取組戦略の策定・実行支援として、観光会社業界向けのプロジェクトです。
メンバーのマネジメントを含め1モジュールのみお任せしたいというクライアントの意向ですが、リードだけでなくプレイングマネージャーとしての推進/実行を求められています。
必須条件は戦略ファーム/総合コンサル戦略部出身でマネージャー職レベルの経験があること、高いコミュニケーション力を持っていることです。
- 単価:~200万円
- 稼働率:100%
- 業種:その他
- 勤務地:フルリモート
- 案件概要:
構想の策定や事業ポートフォリオ戦略の案件です。
市場/業界構造分析・競合/自社分析・戦略パターンの抽出が必須スキルで、ポジションはマネージャーとなります。
フルリモートなので、在宅で働きたい方に大変おすすめです。
3.大手SIer_サステナブル経営に関わる戦略検討・実行支援
- 単価:~180万円
- 稼働率:50~100%
- 業種:情報・通信・テクノロジー
- 勤務地:不明
- 案件概要:
大手SIerにおいてサステナブル経営を所管している部署があり、他社を含めた勉強会などを行いSler企業にどのように事業展開を進めているか検討を行っているクライアントでの戦略検討・実行支援の案件です。
スピード感を持って伴走してくれるコンサルタントを募集しており、サステナブル領域の調査経験やステークホルダー分析といったスキルが必要です。
案件について興味がある方は、ぜひ一度チェックしてみてください。
⇒Strategy Consultant Bankの案件をチェックしてみる
戦略コンサルタントを目指す方におすすめの資格
戦略コンサルタントにとって、資格は必須ではありません。
しかし専門家として高いスキルを求められるために、それらを証明する資格を取得している方は多いものです。
最後に、戦略コンサルタントを目指す方におすすめの資格として以下の3つをご紹介します。
- 中小企業診断士
- 公認会計士
- MBA
中小企業診断士
中小企業診断士は、中小企業の経営課題を診断・分析して改善策を提案する専門スキルを証明する資格です。
どうすれば企業が利益を出せるのかを提案する資格であり、経済産業省が認める国家資格となっています。
戦略コンサルタントは企業にアドバイスする立場であり、昨今では中小企業からの需要が増えています。
そのため中小企業診断士という資格を持っておくと、コンサルタントとしての就職や転職に有利です。
学的や年齢、さらには実務経験の制限もなく、コンサルタント未経験の方でも受験できます。
公認会計士
公認会計士は財務や会計に関する高い専門知識を得ることができ、企業の財務状況の分析や戦略立案に役立つ資格です。
戦略コンサルティングのプロジェクト中、戦略を練る上で財務分析を行うことは多いものです。
そんな時「公認会計士」という資格を取得するレベルの知識があれば、クライアント企業の現在の数字について、より高い解像度で読み解くことができます。
国家資格である公認会計士を取得して実務経験もある方は、数字や財政に強みのある戦略コンサルタントとしてクライアントの信用を得ることができるでしょう。
MBA
MBAは経営学に関する専門知識やスキルを証明することができ、コンサルタントで取得している方も多くいます。
MBAは経営学の大学院修士課程を修了することで授与される「学位」であり、資格ではありません。
経営戦略やマーケティングなど企業経営に必要な知識を体系的に学び、論理的思考力やコミュニケーションといった、コンサルタントに不可欠なスキルも会得できます。
MBAといえば海外留学のイメージがありますが、昨今では慶応義塾大学や京都大学などさまざまな大学でもMBAプログラムを行っています。
まとめ
戦略コンサルについて、主な業務や求められるスキル、やりがいや注意点を解説しました。
この記事をまとめます。
- 戦略コンサルは、経営層の課題解決を主として事業計画や戦略立案などを行う
- 戦略コンサルは高度な論理的思考やコミュニケーションスキルが求められる
- 戦略コンサル自体に必要な資格はないが、公認会計士やMBAは有利な資格である
企業の課題解決に寄り添いたい、経営層と仕事したいという方にとって、戦略コンサルはおすすめです。
企業を取り巻く環境の変化は激しく、今後も戦略コンサルの需要は高まるでしょう。
戦略コンサルとして独立をご検討している方は、ぜひStrategy Consultant Bank(SCB)にご相談ください。
案件紹介のプラットフォームであるStrategy Consultant Bank(SCB)では、高単価かつ高いマッチング精度、手厚いアフターフォローでフリーランスのコンサルタントをサポートしております。
案件やキャリアについて相談できる担当者がいるので、フリーランス未経験の方でも安心です。