- 1. RPAコンサルタントの年収
- 2. RPAコンサルタントの将来性
- 3. フリーコンサルタントとしてRPA案件を獲得するポイント
- 3.1 資格を取得してスキルを証明する
- 3.2 営業力を磨く
- 3.3 エージェントを利用する
- 4. RPAコンサルタントに求められるスキル
- 4.1 RPAプログラミングや技術に関する知識
- 4.2 RPA導入が進む経理や財務知識
- 4.3 ロジカルシンキングスキルとコミュニケーションスキル
- 5. まとめ
RPAコンサルタントは、企業の業務効率を向上させるためや従業員の作業重荷を軽減することを目的として、RPAソフトウェアの採用と最適化をサポートする専門家です。言い換えれば、ITツールを活用した業務改善のアドバイザーと言えます。
RPAコンサルタントはRPAの導入・活用に際して、部署の業務内容の詳細をヒアリングし、RPAの適用領域を決めるための意思決定を支援します。RPAの実運用時には、動作確認、維持管理、さらには業務効率の向上を目指したシステムの最適化なども行います。
従業員がRPAを効果的に利用するためのトレーニングを提供することや、RPAの実際の成果として、作業負担の軽減やコストダウンが達成されているかを評価することも重要な役割です。
RPAコンサルタントの年収
RPAコンサルタントの多くは、年収500〜1,000万円の間で収入を得ています。階級や役職が上がれば、1,000万円を超える高収入も十分に見込めます。経験のあるRPAコンサルタントを中途採用する企業では、年収700万円前後が一般的なようです。
また、独立してフリーランスのRPAコンサルタントとして活動する場合、目安の単価相場は60〜200万円とかなり高くなります。このため、いくつかの案件を掛け持ちすることでかなりの高年収を目指すことも可能でしょう。
RPA関連の業界はまだ新しいため、特にRPAの知識を持っている経験者に対する需要が高いです。これが、RPAコンサルタントの給与が高く設定されている背景となっています。
RPAコンサルタントの将来性
RPAコンサルタントは近年著しく注目を浴びており、今後の成長が大いに期待される職種です。
近年、RPA市場は急速な拡大を続けています。実際、2018年度からの数年間で、この市場は年平均50%以上もの伸びを示しており、2023年には市場規模が約1,520億円に達するとの予測が出されています(※1)。これはRPAの技術が多くの業界で導入されてきていることの証です。
※1 参照:株式会社矢野経済研究所「RPA市場規模・予測」
さらに、働き方改革の進展がRPAの需要を後押ししています。政府が推進する多様な労働形態を求める動きや、長時間労働の削減を目指す取り組みの中、RPA技術がその解決策としての役割を果たすことが期待されています。過度な残業が社会問題となっている現在、RPAを活用して業務効率を向上させる動きはさらに加速していくでしょう。
このようなRPAの需要の拡大によって、RPA関連の職種に対する求人は前年比で約6倍に増加しているというデータがあります(※2)。多くのコンサル会社や企業がRPAコンサルタントを求めており、それにもかかわらず人手不足が続いているのが現状です。
これらの動きを踏まえると、RPAコンサルタントは将来性の高い職種であると言えます。
※2 参照:「RPA」関連の求人が前年比6.4倍に--最高3000万円の提示年収も - ZDNET Japan
フリーコンサルタントとしてRPA案件を獲得するポイント
RPA市場の拡大に伴い、フリーコンサルタントとして活躍するための競争も激しさを増しています。多様なプロジェクトの中で優れた案件を獲得するには、一歩先を行くスキルや戦略が求められます。それでは、RPA案件を獲得するための3つの重要なポイントを解説していきます。
資格を取得してスキルを証明する
RPAコンサルタントとして働くために特別な資格は必要ではありません。しかし、資格を取得しておくことでRPAに関する知識を持ち合わせていることの証明になり、業界内での競争力を高めることができます。
例えば、NTTデータ社が開発したRPAツール「WinActor」に関連する「RPA技術者検定」を保有していることで、高度な知識と実践スキルを持つものとして多くのクライアント企業から高い評価を受けることが期待されます。
また、「UiPath」という全世界で広く使用されているRPAツールに関連する資格である「UiPath RPA資格試験」を取得していると、UiPathの操作スキルはもちろんのこと、RPAプロジェクト全般に関する知識を持ち合わせていることの証明になります。
営業力を磨く
フリーコンサルタントとして成功するためには、営業力も不可欠です。まず、ターゲットとなる企業やクライアントのリサーチは欠かせません。企業の公式サイト、SNSなどを通じて、その企業のニーズを把握することが必要です。
これにより、相手の求めるものを具体的に提供するための提案を行うことができます。
初めてのアプローチで信頼関係を築くのは難しいため、すぐに案件を獲得できなかったとしても継続的なコミュニケーションを心がけ、長期的な関係構築を目指すことが重要です。
フリーコンサルタントとしての営業活動は、単なる案件獲得の手段ではなく、自らのブランドを築く大切な工程となります。
エージェントを利用する
自らのネットワークや営業スキルがまだ十分ではないと感じている場合は、フリーコンサルタントと企業をマッチングするエージェントを使用するのも有効な手段です。
案件獲得までのプロセスは、面談や交渉、契約手続きなど多くのステップを経る必要があります。しかし、エージェントを利用することで、これらの交渉を経験豊富なプロがサポートしてくれるため、より良い条件での契約が期待できます。
エージェントは多くの優良企業と連携しているため、自分の求めている条件と合う企業と出会える可能性が高まります。また双方の信頼関係を築くためのサポートを行なっているエージェントも多いため、安心して業務に取り組むことができます。
RPAコンサルタントに求められるスキル
RPAコンサルタントは高年収を目指すことができる分、必要とされる技術や知識のレベルは高く、キャリアアップを目指すには準備が欠かせません。
以下で、求められる知識・スキルを解説していきます。
RPAプログラミングや技術に関する知識
一般的な企業にRPAのメリットを伝える際、ITの専門用語をそのまま用いると伝わらないことがあるため、誰が聞いてもわかりやすく説明することが必要です。そのため、RPAの技術に関する深い知識が求められることになります。
またRPAコンサルタントは実際の業務とRPAをスムーズに連携させるための「橋渡し役」として、業務フローをRPAがわかる形に変換する役割を持ちます。そのため、RPAコンサルタントにはプログラムの基本的な知識やそれを設計するためのスキルが求められます。
RPA導入が進む経理や財務知識
RPAを多く導入している経理や財務の業務を知っていると、とても役に立ちます。経理の専門用語や流れを理解していると、企業とのコミュニケーションがスムーズになり、信頼関係を築きやすくなります。
この知識があると、RPAの導入の良い点や気をつける点を説得力を持って伝えることができます。RPAを使用する経理の仕事は、他の企業でも似ている部分が多いので、一度習得すればいろいろな場所で転用でき、活躍の場を広げられるでしょう。
ロジカルシンキングスキルとコミュニケーションスキル
コンサルタントにとって重要なのは、クライアントの話を精密に聞き取り、ニーズを明確に把握するヒアリングスキルです。RPAを導入する際、どの業務を対象とするかを決定するためには、様々な業務内容を的確に整理する能力が必須です。
さらに、RPAの導入による業務形態の変化に伴う不安を考慮し、コスト削減や業務効率化のメリットをクライアントに明確に伝えるための高度なコミュニケーションスキルも不可欠です。
まとめ
RPAコンサルタントとして活躍するためには、その業界の仕事内容を熟知しておくことが必要です。また資格を取得することや自身のスキルをアピールする力を身につけることは、フリーコンサルタントとして案件を獲得するうえでの大きな助けとなるでしょう。
専門的な知識と技術、そして獲得方法のノウハウを身につけ、これらをバランスよく磨き上げることで、豊かなキャリアと高い収入を手に入れましょう。